2021年03月01日 焼酎の知識

【杜氏の仕事】焼酎における杜氏の役割とは。

杜氏(とうじ)」という職業をご存知でしょうか?

 

 

あくがれ蒸留所をはじめ、様々な日本酒・焼酎の蔵元におけるお酒造りの最高責任者、品質設計者のことを「杜氏」と言います。

 

 

ではこの「杜氏」という職業、特別な資格や、経験がない場合は杜氏になれないかというと、実はそんなことはありません。 若い杜氏がいる蔵もあれば、歴が短い杜氏もいらっしゃいます。 

 

 

とはいえ、焼酎蔵の仕事がわかっていない場合、どんな仕事をしているのか中々想像がつきませんよね。

 

 

今回はあくがれ蒸留所杜氏のとある1日(仕事)を紹介します。

 

 

あくがれ蒸留所杜氏紹介

 

 

あくがれ蒸溜所の杜氏を紹介します。

あくがれ蒸留所杜氏

 

  • 名前:山本豊文
  • 年齢:35
  • 蔵歴:7
  • 出身:宮崎県日向市
  • 趣味:卓球

 

 

ちなみに杜氏の本日のスケジュールは下記です。

 

 

杜氏山本3/1のスケジュール
0700~1000 定例会議 移動
1000~1200 出荷対応 電話応対 酒質管理
1300~1500 在庫管理 原料発注
1500~1800 熟成度合い確認 打合せ

 

 

出荷の荷造りをしています。杜氏といえ、注文が多い場合は杜氏自ら商品を梱包していきます。

 

定期的に酒質の管理を行っています。アルコールは蒸発するものなので、その蒸発度合いで熟成度を測ることもあります。

 

 

月に1度倉庫にて在庫管理作業を行います。

 

 

熟成度合いの確認。写真は、アルコール度数の確認を行なっています。

 

お酒造りだけではなく、蔵のいろんなことをされていますね。

 

 

杜氏山本に杜氏のことあれこれ聞かせていただきました。

 

 

Q:なぜ杜氏になりたいと思ったんですか?

 

山:もともと自分は化学が好きで、薬学関係や製薬の方にいきたかったんですね。大学は鹿児島の方の大学に行ったんですけど、入学後に部活やサークルなどの打ち上げでお酒に触れるわけです。特に鹿児島は焼酎大国ですし、どんどん焼酎の魅力に引き込まれていった、という感じです。お酒は百薬の長とも言いますし、勉強してきたことを焼酎業界で活かしたい!と思ってお酒造りに携わりたい。と思ったのがきっかけです。

 

 

Q:杜氏になる道のりは?どういう過程を経て杜氏になりましたか?

 

山:実はお酒造りの仕事が求人ではなかったんですよ(笑)地元宮崎の企業で働きたいという気持ちもあったんですが、自分の地元の日向市にあるあくがれ蒸留所では造り手ではなく営業を募集していて面接時にダメ元で製造がやりたいと言って、入社して半年後、その時杜氏だった方が辞められるタイミングでお酒造りをさせていただけることになって。でも勤めて半年ですし、その時の杜氏さんからは何も引き継いでなくてこれは問題だということで、その時いらっしゃった会社の顧問と社長のつながりでえびの市にある明石酒造さんにて3ヶ月だけ修行させていただきました。その後あくがれ蒸留所の製造として仕事をしています。

 

 

Q:好きなお酒は?

 

山:あくがれ蒸留所の焼酎でいうと、香りの高い白麹仕込みが好きです。基本的にジャンル関わらずなんでも飲むんですが、あくがれ蒸留所の焼酎以外だと、明月(明石酒造)とか、山猪(すき酒造)など、芋の香りが強く立つ焼酎が好きです。どちらかというと飲みごたえよりも香りがある方が好きです。ビールだとラガー(KIRIN)が好きです。

 

 

Q:今後どんな焼酎を造りたいですか?

 

山:好きな焼酎に寄ってしまうんですが、芋の香りが引き立つものや、今流行っている紅芋を使ったフルーティーな香りの立つ焼酎などは作ってみたいと思います。また、あくがれブルーのように変わった原料を使った焼酎も興味があります。なによりみんなが愛してくれる、団欒の中においてくれる焼酎を作れればと思います。

 

 

Q:山本さんが思うお酒造りとは

 

山:焼酎は麹によって作られるもので、その麹、生物と対話する、造るというより、育てるとか、見守るという表現の方が適切かもしれません。人間主体ではなく原料や麹主体であって、酒造りはあくまでもそれを手助けする役割の一つだと思います。

 

 

Q:杜氏になりたい人へ

 

山:醸造のことや知識はとても大事なことです。ただ実際に蒸留所の現場と、自分の得た知識が食い違ってくることはとても多いです。お酒造りに興味がある人は実際に作業に携わってみるのが一番いいと思います。製造を通して見えてくるものや、やってみなければわからないことも多くあります。もし興味があるのなら酒蔵の仕込み時期などに邪魔にならない程度に体験させてもらうのが一番いいことだと思います。

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