2023年07月03日 焼酎の知識

芋焼酎の芋作りは「雨」にどんな影響を受けるか

こんにちは。宮崎では梅雨はまだ明けず、天候は不安定な状況が続いています。線状降水帯の影響もあり、引き続き注意が必要です。さらに、夏を迎えると台風のシーズンでもあり、宮崎では雨に対する準備が欠かせません。芋焼酎の製造には芋が不可欠ですが、雨が芋作りにどのような影響を与えるのでしょうか?今回は、「雨と甘藷(さつまいも)」の関係性についてご紹介します。

 

宮崎の気候と芋焼酎の関係性の紹介

宮崎は温暖な気候に恵まれた地域であり、豊かな陽光と温かい気候が特徴です。 宮崎の土壌と気候は、甘藷(さつまいも)の生育にとても適しており、品質の高い芋を育てることができます。 しかし、宮崎は梅雨を含め夏季には台風が頻繁に接近する地域でもあり、農作物の収穫や品質に影響を及ぼす可能性があります。宮崎の気候と芋焼酎の関係性は、豊かな自然環境と風味豊かな焼酎の製造に密接に結びついています。

 

梅雨・台風の影響

梅雨時期の降雨量と湿度の増加による影響

宮崎県における梅雨時期の平均降雨量と平均湿度は、一般的に他の地域と比べて比較的高い傾向があります。平均降雨量は6月から7月の梅雨時期にかけて、一般的には500〜800mm程度、平均湿度は約80%以上になることもあります。

梅雨・台風が芋の生育に与えるプラス面とマイナス面

 

プラス面

  1. 水分供給:梅雨期には降水量が増加し、土壌中の水分が補給されます。これにより芋の生育に必要な水分が十分に供給され、健康な成長を促すことができます。
  2. 栄養吸収:降水によって土壌中の栄養分が溶解し、芋の根によって吸収されます。これにより芋の栄養状態が改善し、成長や収量の向上が期待できます。

マイナス面

  1. 高湿度:梅雨期は湿度が高くなります。高湿度の状態が続くと、芋の病気や害虫の発生リスクが増加します。病気や害虫による被害を抑えるためには、適切な管理や予防措置が必要となります。
  2. 過湿による根腐れ:梅雨期の過度の降水や排水不良によって、芋の根が湿った状態が続くと根腐れのリスクが高まります。根腐れは芋の生育を阻害し、収量や品質に悪影響を及ぼす可能性があります。

梅雨・台風時期における病気や害虫の発生リスクと対策

湿度が上がることで、芋畑は湿潤な環境となり、さまざまな病気や害虫の発生が懸念されます。例えば、ジャガイモ疫病や葉枯病などの病気や、ヨトウムシやハモグリバエなどの害虫も増える傾向があります。また、排水設備の整備も重要であり、梅雨・台風時期には水はけの悪い畑が多くなると基腐病などの病害も生まれます。

関連記事 焼酎の未来を変えるかもしれない「サツマイモ基腐病」について

 

まとめ

農家さんが梅雨や台風時期に芋焼酎用の芋を作ることは簡単ではありません。彼らはひとつひとつの問題に立ち向かい、これまでの努力の結晶を作り上げてきました。その農家さんへのリスペクトと、焼酎の作り手としてのプレッシャーを誇りに思いながら、私たちは焼酎作りに全力で取り組んでいます。

にほんブログ村 酒ブログ 焼酎・泡盛へ にほんブログ村 地域生活(街) 九州ブログ 
宮崎県情報へ

よく読まれている記事

この記事を書いた蔵人
蔵人
page-top